「合気道とはなにか?」
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今年は横浜で合気道の支部を開きます
そして新しく会員さんが入会してきます
しかしこの質問に正面から彼らと話す必要はないと、最初は考えていました
ほとんどの入会者は具体的な効果や実用性、
もしくは人との交流のために入会されるだろうと私は想像しています
だから「合気道は何か」という質問は歴史学や思想、哲学になってしまいます
それにこういう質問を日々自分に投げかけている人は
その道のプロや、極めたい人、長年継続しているひと握りの熱心な会員さん達であって
ほとんどの入会者にとっては退屈なテーマだろうと思っています
そういうわけで深く訊かれることはまずないだろうと思っていました
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しかし今自分は新しい合気道のためのホームページをつくっていて
日本語版だけでなく英語版も作成しています
そこで初めて気がつきました
外国人が入会してくる場合はこの質問に興味があるだろう、と。
外国人がこの世界に参加する時、合気道は文化的・宗教的な作法が多いと感じているはずです
そうすると日本で育ってない外国人や日本文化を知らない人にとってみれば
意味もわからず、何かを強制されているような感じになりうるかもしれません
さらに合気道は試合もないし、実戦的でないから着地点もわからない
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そうすると
「一体合気道は何をしようとしているんだろうか?」
日本人でない外国人からすれば、日本人以上にこういう素朴な疑問が湧くと思うんです
だから外国人が知りたい観点を伝えるべきだと思うようになり、
この質問には正面から向き合うことにしました
ここで重要だと感じていることは
仮に先生から言われた受け売りや、合気道の本に書いてある定義をそのまま言っても
自分の実感から話したことにはならないし、聞き手の心に響かない
だから自分の感じていることを伝えていくしかないなと思いました
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それと間接的な影響もあります
国外への訪問です
3年前はアフリカのケニアとタンザニア、そして2年前はヨーロッパ11ヵ国、去年はベトナムと訪れましたが
やはり
「合気道とはなんですか?」
直球でこういう質問がばんばん飛んでくるんですね
また自分はアメリカに7年近く住んでいたので
「日本人として私は何を前提に考えていて、異国の人は何を常識としているんだろうか?」
マイノリティとして生きる機会が二十代からずっとあったので
自分は地球の裏側の、文化も人種も宗教も言語も違う世界の、
そして若い人にもわかるようにシンプルに伝えたい
そう思ってます
日本人に向けて、というより外国人向けに伝えようと考えています
しかし、このブログでは日本語で掲載する予定です
そしてまた私は写真の世界が専門にあって、そこから様々なひらめきをもらっています
とりあえず次回は「自分が感じている合気道」について書いていきます